実話系・怖い話「アパートでの心霊体験」

私は23歳の時に、彼氏と新しいアパートで同棲生活を始めました。
そこは3部屋あって日当たりもそこそこよく、ご挨拶に行った近所の方々もいい感じで、楽しく同棲生活をスタートさせました。

私は夜勤アルバイトのため、いつも深夜に働いて朝に家へ帰る生活をしていました。
彼氏の方は、私が帰ってきてから1～2時間ほどすると仕事に行きます。

ある日、いつものように夜勤アルバイトから帰ってきた後、彼を送り出してリビングで朝ごはんを食べながら、テレビを見ていました。
朝ごはんを食べたあと、テレビを消して「そろそろ寝るか」と布団に入りました。
なのですが…。

布団に入ったのにやけに寒いのです。7月なのに、何でだろう…。
窓の外の子供の声が、なんだか今日は遠くに聞こえました。

疲れてるだけだよね。目をつぶって眠ろうとすると、突然テレビがついたのです。

「えっ？な、なんで？？」

私以外は家には誰もいません。さらにリモコンは棚にしまっている状態です。
なんだろう怖い…。
そう思って起き上がりテレビを消そうとしたのですが…起き上がれないのです。

（何これ。金縛り…？！あっ…く、苦しい。ダメ、死ぬかも…。）

そう思った次の瞬間、ドアがバン！と開く音がしました。
彼氏が家に帰ってきたのです。
その瞬間、苦しいのが一気に治まりました。

私が「どうしたの？仕事は？」と聞くと、彼は
「昨日、金縛りに合って全然眠れなかったから、もしかして…」
と心配になって帰ってきた、と言いました。

普段、私が心霊現象の話をしても信じてくれないだけに、彼の言葉にびっくりしました。
私もここまではっきりした心霊現象は初めてで、かなり怖かったです。

後で近所の方に聞いた話だと、私たちの住んでいた部屋では昔、朝テレビを見ていたのを旦那さんに怒られて、首を絞められて殺された主婦の方がいたそうです。
その旦那さんは、日常的にかなり激しいDVを繰り返していたらしいのです。
そして私たちが心霊現象にあった丁度そのあたりが命日なのだとか。

怖くなった私たちは、そのアパートを出ることにしました。どうか殺された方が成仏してくれますように…。