恐怖の泉

実話系・怖い話「危険なこっくりさん」

これは、母から聞いた話です。
母が中学生のころ、学校ではこっくりさんが流行していたそうです。ああいうものは降霊術の一種で、遊びでやっていいものではないそうですね。

母自身もやったことはあるそうですが、特に怖い体験は無かったそうです。
が…。外野で異常な状況を目の当たりにしたことはあると言っていました。今からお話しするのは、そのときのことです。
母もあくまで外野だったので、細かいことは不明なのですが、そこはご容赦いただきたいと思います。

母は帰宅部なのによく放課後遅くまで残って友人と話していたそうです。その日もそうだったと言います。
しかし、『いつもの出来事』はある人物が教室内に駆け込んできたことで変化を迎えます。

「ねぇ、○組が変だよ!」

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そう言って駆け込んできたのは、それまで会話していたのとは違う友人でした。
野次馬根性で友人たちと件の教室へ向かった母は、異様な光景を目にします。

教室の扉にはガラス部分があったそうですが、すりガラスだったために中の様子をうかがうことは出来なかったと言っていました。
教室からは数人の男子が出てきて、次々に水道で手を洗い出したそうです。

全員、無言で。

そしてすぐにまた教室内へと戻っていく。
これを何度も繰り返していたというのです。

翌日になってその男子たちに事情を聞きに言ったそうですが、青い顔で「聞かないほうがいい」というばかりで、何も答えてくれなかったといいます。

分かったことはただひとつ。その男子たちは、そのときこっくりさんをしていたらしい、ということのみ。

その男子たちに何があったのか…母はもちろん、わたしにも知る術はありません。
ただわかることは…軽い気持ちで降霊術まがいのことをするのは絶対にやめるべきだ、ということのみです。

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