実話系・怖い話「夢の続き」
みなさんは同じ夢を見るとか、夢の続きが見れた、なんて体験をしたことはありませんか?
私はこんな怖い夢を見てしまいました。
夢の中で、夕暮れ時に家の近くにある川沿いを自転車で走っていました。
ただひたすらに走っていて、ふと気づくとすこし木が生い茂っている林みたいなところに着いたんです。
その時なぜか僕は
「あ、この場所一度来たことがある」
と思い、自転車を前に停めて林の中へ入っていったんです。
林の中に入っていくと、そこは広いドーム状の空間になっていました。
木がこすれる音もせず、無音状態ですごく気味が悪かったのを覚えています。
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ふと気づくと横に大きな犬がいて、そいつと少しばかりじゃれあっていたとき、林の奥の方から誰かの足音が聞こえてきました。
足音の方を凝視しているとそこには、20歳くらいのお兄さんがいました。眼鏡をかけていて、髪の毛は長くぼさぼさでした。
「やあ!また会ったね。君に会えるのを楽しみにしていたんだぁ。」
お兄さんが僕にそう話しかけてきました。
「さぁ、前の続きをしようじゃないか。」
その言葉を聞いた途端、ものすごい恐怖心に駆られ、急いで自転車のところまで戻り全速力で来た道を走り出しました。
「なんで逃げるのさぁぁぁぁぁ!」
うしろからお兄さんの声がします。
振り返ると、両手髪の毛をめちゃくちゃにふり乱しながらお兄さんが追いかけてきています。
もうとても怖くて怖くて、無我夢中で自転車を漕ぎました。
ふともう一度振り返ると、お兄さんはいなくなっていました。
「あぁ、逃げ切れたんだ…」
そう思って前を向くと
「またいつか会おうね。」
いつの間にか私の目の前にいたお兄さんが僕にそう言ってきました。
目は真っ黒でした。
そこで目が覚めたんですが、もう汗びっしょりでした。
そしてひとつ、気になることが。
あの例の林、実際に家の近くの川沿いにはそんな場所はないんです。でもあの懐かしい感じ…以前、夢の中で行ったことがあったのでしょうか。
そこで僕と黒目のお兄さんの間に、いったい何があったんでしょうか。
あれ以来一度もその夢を見ていませんが、脳裏に焼き付いたお兄さんの不気味な顔が今でも離れません。
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