恐怖の泉

実話系・怖い話「スマホのお化け」

これは私の友人T(仮名)の話なのですが、ちょっと怖い体験をしたというのです。

Tは布団に入りながらスマホを見て、眠くなったら寝るという習慣がありました。
いつものようにSNSや動画をダラダラ見続けていると、なぜか急に不安な気持ちになったのだといいます。

しかし部屋を見渡してみても、何も変化はありません。
なんだろうな…と思いながら、もう寝るかと思ってスマホを消して枕元に置こうとした時、原因に気が付きました。

暗くなったスマホの画面って、鏡のように反射するので自分の顔が映りますよね。
ですがTはその時、自分の顔では無いものが映っていた、というのです。

「目が真っ黒だし、私は髪が短いのに映った顔のは長かった。明らかに違う誰かだった。」

ビックリしたTは思わず叫びながらスマホを投げ出しましたが、再度確認しようと恐る恐る画面を覗き込むも、当然ながら自分の顔が映ります。

間違って、何かそういうホラー系のものにでもアクセスしちゃったんじゃないの?と私が言うと、Tは否定します。
画面は確かに消して暗くなっていたし、怖いものなど見てもいないそうです。
その件から、Tは必要な時以外はほとんどスマホを見なくなりましが、そうなってから改めて気が付いたと言います。

「皆、本当にいつも気持ち悪いくらいスマホばかり見てるよね。」

確かに周囲を見渡せば、必ずと言っていいほど誰かがスマホを見ています。
特に人が多く集まる場所で、全員が同じくスマホとにらめっこをしている光景は異様の一言です。
Tがあまりスマホを触らなくなったので、私も見習って見ないようにしたら、2人の間で会話も増えたような気がします。

「お化けか何か分からないし怖かったけど、スマホを見なくなったからちょっと感謝してるかも。」

Tの話を聞いて私も気が付いたのですが、スマホって鏡みたいなものですよね。
鏡に関する怖い話は多くありますが、それを四六時中覗き込んでいるのだとしたら、怪奇現象が起きるのも納得できる気がします。

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