恐怖の泉

実話系・怖い話「こたつの中」

とある冬の休日、友達と遊んで帰ってくると父親が居間のこたつに入って寝ていました。
その日はとても寒かったので、私も早速こたつに入って暖まろうとした時に起きた出来事です。

こたつに足を突っ込んでみると、父親の体が邪魔してきます。端の方に寝ているように見えるのに、寝相が悪いのかこたつのど真ん中に体があるようなのです。
もう邪魔だってば!といわんばかりに、私は強く父の体を足で押しました。しかし父は全く起きる気配がありません。
これではこたつの暖かみもすっかり半減してしまいます。

たまりかねた私は、父の体をこたつから引っ張り出すか、起こそうと思って後ろから父を抱きかかえました。
しかしその時、おかしなことに気づきました。

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なんと父の体はこたつに入っておらず、こたつの横でただ布団を被っていただけの状態だったのです。
こたつの中も確認しましたが、空っぽでした。

説明下手で伝わりにくいかもしれませんが、父の体は私とは反対側にあり、しかもこたつには入っていなかった。
ですが私がこたつに足を入れた時、何者かの体、いや体のようなものが邪魔になっていたことは確かなのです。
この間、父は寝ていて全く動いてもいませんでした。

こたつの中にいたものは一体なんだったのでしょうか。
考えれば考えるほど気味が悪く、私は一人暮らしを始めた今でもこたつだけは使わないようにしています。

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こたつの中は、ひょっとしたら異世界へ繋がっているのかもしれない。

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