恐怖の泉

人間の怖い話「人違いの恫喝」

これは忘れもしない、私が18歳の時に体験した話です。

夜7時頃に高校からの帰宅途中で突然、怖い風貌の4人の男に囲まれました。
男達は
「○○だよな?ちょっとこっちに来い。」
と私の手を掴み、人気のない公園へ連れて行きました。

何度見ても、こんな怖い人達との面識は一切心当たりがありません。
ですが恐怖のあまり逃げる事も出来ません。
「一体何ですか?誰ですか?」
とその方達に私が尋ねると
「俺達は△△のツレだ。知っているよな?」
と答えます。

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△△??
全く持って身に覚えがなく、初めて聞く名前です。
私は正直に
「知りませんけど…。」
と返すと、男は
「嘘つくな!知らない訳ないだろ!」
と大きな声で恫喝してきます。

私は本当に知らないので知りませんと言い張ったのですが、全く信じてもらえず同じやり取りが繰り返されます。
すると男の1人が痺れを切らしたのか
「お前は△△にさんざん貢がせたあげく、あっさりと捨てて違う男の所へ行っただろう?金も何十万円借りたと思っているんだ。」
何の事かわからず、本当に知らないので
「知りません。本当に知りません。」
と泣きながら訴え、私はパニックになりました。

その様子を見て初めて疑問に思ったのか、男の1人が
「お前は□□高校の○○だよな?」
と確認してきます。
私の名前は確かに○○でしたが、高校は××高校です。
「違います。私は××高校へ通っています。」
そう言って証拠の学生証も見せると、男達は「おかしいな」と言って理解してくれたようでした。

「人違いしちまった。悪かったな。」
意外にも紳士な態度に豹変した男が言うには、私は同姓同名と間違えられていたようです。
「名前だけで俺達も探していたから、間違ったんだな。」
言い訳のように呟いて男達は去って行きましたが、私はしばらく放心状態でその場から動けませんでした。

話を聞いてくれる相手で良かったと思いますが、今でも思い出すと体が震えるほどのトラウマになっており、男性の大きな声が苦手です。
もし話が通じなかったら、私はどうなっていたのでしょうか…。

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