恐怖の泉

実話系・怖い話「霊媒師さんの除霊」

これは、以前に私が霊媒師に除霊をしてもらった時の体験談です。

その霊媒師さんは、基本的にお金を受け取らないで活動されていました。
私のような一般人の除霊や霊視は、基本無料で請け負ってくれます。
受け取ってもらったとしても、せいぜい数千円程度の手土産ぐらいだそうです。
収入は能力や活動を認めてるお金持ちの方々が出資し合っているそうで、それで霊媒師さんの生活は成り立っていました。

この霊媒師さんと知り合ったキッカケは、友人からの紹介です。
友人は以前にこの霊媒師さんのお世話になり、それ以来年に1回ペースで会いに行ってたようです。
その霊媒師さんから
「知り合いにこういう方はいないか?」
と友人は尋ねられ、その特徴が私にピッタリ。
ということで友人は私に声をかけ、私と霊媒師さんは会う事になりました。

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霊媒師さんは60代ぐらいの男性でした。
まずはお互い挨拶を交わしたのですが、その時に違和感がありました。
普通は相手の目を見て話をすると思うのですが、霊媒師さんの目は私ではなく、私の真上を見ていたんです。
そして難しい顔をし、アンタには霊が憑りついていると話されました。

霊媒師さんからは
「ここ数年の間に、女性とトラブルがあっただろう?」
「そしてその女性は亡くなったのではないか?」
「その一件以降、体調に変化があったのではないか?全身から奇妙なものを感じるよ?」
と尋ねられます。
私にはその心当たりがあり、何故そこまで分かるんだと鳥肌が立ちました。

女性とのトラブルに関しては、霊媒師を紹介してくれた友人も知ってる事です。
友人から私の情報が霊媒師へ流れており、その情報を元に質問してる可能性は否めません。
ですが体調に関しては、友人も知らない事です。
友人が知ってるのは女性とのトラブルだけなので、なぜこの霊媒師さんはそこまで知ってるのでしょうか。

女性とのトラブルというのはストーカー被害です。
以前、出会い系サイトで知り合った女性がいたんですけど、この女性と別れる際にトラブルがありました。
私はもう完全に別れる気なのに、女性は納得出来ず。
関係が切れてから女性はストーカーと化し、私の周りへ執拗に現れます。
気持ち悪くなって私は自宅に帰らないようにしたんですが、するとその女性は私の自宅近くで自殺。
その後しばらくしてから、原因不明の皮膚病になりました。

顔など目立つ部位ではなかったので、外見ではわかりません。
腹から下腹部、太もも、背中にかけて強い痒みを伴う皮膚炎を発症し、皮膚科に通院してました。
半年くらいで皮膚炎は沈静化しましたが、それ以降ちょっとした事で皮膚炎が出来る体質に困っていました。

霊媒師さんに会った時も、一番酷い時程ではないものの腹部に皮膚炎有り。
服を脱いだ訳でもないのに、一目でそれを見抜かれたのでビックリです。

霊媒師さんの前に座ったまま、霊視は行われました。
友人は脇から私と霊媒師さんの様子を見てるという感じ。
相変わらず霊媒師さんは、私の頭上へ話かけています。

「もう気は済んだろう」
「このままここにいても仕方がない」
「しかるべき所へ行きなさい」
等々…。

ある程度話終えてから、私の体を霊媒師さんは触ります。御札を体に貼り付けたりもしました。
すると最初はやさしく語りかけていた霊媒師さんですが、途中から口調が変わります。

「出て行けー!」

怒鳴り出し、様子も変でした。
穏やかだった雰囲気が一変し、鬼気迫る表情に変わってました。
何が起こっているのか分からない私は、ガタガタ震えて俯いて耐えるしかありません。

しばらくすると霊媒師さんは平手で私の体を叩きながら、去れ!と叫びます。
5分ぐらい続いたでしょうか。
その後、立ち上がった霊媒師さんは「何と言われても離れんぞ!」と叫び、あろうことか私の首を絞め始めました。
慌てて隣にいた友人が霊媒師さんを止めてくれ、難を逃れました。

霊媒師さんからは
「これは簡単に取り除ける霊ではない。一時的に引き離したが、成仏はさせれんかった。ワシも危うく憑りつかれるところだったわ。」
と事情を説明されました。
そして「これを渡すから肌身離さず身につけるように」と、お守りのようなものを受け取りました。

その日から、私の皮膚病はほとんど起こらなくなりました。
友人と一緒に年1回ペースで霊媒師さんと会い、経過を見てもらったりお守りに念をこめてもらうのが決まりとなりました。

ところが、数年前にその霊媒師さんが亡くなりました。
そしてここ半年は皮膚炎がまた出来易くなっています。
霊媒師さんが亡くなった今、もしかしてまた女性の霊が戻ってきているのでは…と思いますが、自分にはどうすることも出来ません。

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