実話系・怖い話「学校のベランダ」
私は高校生の時、怖い話をすることにハマっていました。
同じ趣味で意気投合していた友人達と、授業時間にも
「ねぇ、次どんな怖い話をする?」
と紙に書いて回していたほどです。
そんなある日、友人の1人から
「私、霊感があるみたいなの」
と打ち明けられました。
「なんでそう思うの?」と尋ねると 教室に入ると凄く頭が痛くなるとのこと。
それだけなら体調不良かもと思うのですが、凄く悲しい気持ちになってベランダに出たくなると言うのです。
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その友人はいつも元気で明るく、勉強もスポーツも頑張るタイプなだけに驚いてしまいました。
そして霊感があると言い出してから、表情も暗く落ち込んだ様子です。
怖い話をする仲間に入る機会も減ってしまっていました。
授業中はいつも窓の外を見てボーッとしてるし、お昼を食べながらベランダを見ている友人は、悲しげな表情をします。
あまりにも外ばかり見ているので、私はイラついて
「ねぇこっち見てよ。お弁当食べちゃうぞっ!」
と言って様子を伺うと、振り返った友人は涙を流すのでした。
まさか友人に何か憑依したりしているのではないか。
不安になってきた私は
「今度の週末お祓いに行こうよ」
と誘いますが、友人は
「いい、行かない」
と頑なに神社へ行くことを拒みます。
あまり強引に誘ってもよくないと思った私は、少し経ったらまた誘おうと考えました。
そして次の日。
その日は午前中で学校も終わるので、午後から友人を誘って図書館へ行くことにしました。
いつもと違う事でもすれば、楽しい気分になるだろうと思ったのです。
授業中、早く終わらないかなぁと何気なく窓の外へ目を向けると、人影が見えたような気がしました。
「えっ…今の何?」
と再び見るも異変は無く、そもそも教室は3階ですからベランダの向こうに人が居るはずもありません。
友人の異変もあったので思わずゾクっとしましたが、錯覚か何かだろうと考えます。
授業が終わって友人に声を掛けると、その日は気分が良かったのか会話もできる状態でしたので、昼食を食べてから図書館に行くことにしました。
その前にトイレと思って、人もほとんどいなくなった教室に友人を待たせ、用を済ませ教室へ戻ると…友人の姿がありません。
まさかと思ってベランダへ駆け寄ると、そこには涙をポロポロ流しながら地面をジッと見つめて泣いている友人が立っていました。
友人はベランダの手すりに両手を掛け、今にも飛び降りそうな表情をしています。
私は慌てて後ろから友人に抱きつき、教室の方へと引き寄せました。
教室に入ると友人は我にかえったのか
「怖かった!」
と抱きついてきました。
話を聞けば、ベランダから「一緒に行こう」という女性の声が聞こえたそうです。
行かなければという気持ちになってベランダに出て見下ろすと、地面に同じ制服を着た女子生徒がいて手招きをしていたそうです。
その女性の寂しそうな表情を見ると、飛び降りて側に行ってあげたくなったと言っていました。
その後はお祓いに行くこともなく、友人は普段の様子に戻ったのでホッとしました。
この話を母親にしたところ、昔ベランダから飛び降りた女子生徒がいたという話を聞きました。
丁度、3階の友人が飛び降りそうになった場所から。
飛び降りて大怪我をした女子生徒は入院し、その後は転校してしまったのでどうなったのかは分からないそうです。
1階から手招きしていた女子は生霊だったのか、それとも…。
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