恐怖の泉

人間の怖い話「手紙のストーカー」

私が大学生の時に知り合って仲良くなった友人は、とても可愛いのにずっと彼氏がいませんでした。
こんなに可愛いのに何で彼氏がいないのかと不思議に思っていましたが、それは彼女と関わった男性達に問題があったのです。

中学生の頃、彼女には彼氏がいたそうです。
けれど付き合っているうちに、彼の束縛が酷くなっていったのです。それに耐えられなくなり彼女は別れを切り出しましたが、猛反対した彼氏は激怒。
暴力を振るうようになり、彼女のことを傷つけてしまったのだとか。

高校では、彼女は電車通学をしていました。
とある日、カバンの中から見知らぬ一枚の手紙が出てきたそうです。
どうやら満員電車の中で勝手に入れられたものらしく、内容は「一目惚れしました」というラブレターだったのです。
けれど手紙にはそれ以外、名前も書いていないので少し気持ちが悪いと感じたそうです。

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その後も1週間に1回ほどの頻度で、勝手に手紙を入れられていることが続いたと言います。
彼女は気味が悪いので、電車通学を止めてしまいました。
すると数日後、携帯へ知らない番号から電話がかかってきたのです。
まさかと思いながらも、怖いので電話には出ないようにし、ストーカーという名前で登録しておきました。

それから何日か経って、留守電に設定しているとストーカーの番号からメッセージが入っていました。
恐る恐る聞いてみると
「何で離れていったんだ」
と残っていたそうです。
あまりの恐怖に、彼女はしばらく外出できなくなって男性恐怖症になってしまったのだと言います。

ですがそんな出来事からも数年が経っており、今では大学生です。
男を絶っている彼女を何とかしてあげたい!絶対良い人いるよ!とお節介丸出しな私は、合コンに参加してみたら?と提案しました。
当然ながら良い顔をしない彼女ではありましたが、私の熱意に根負けして参加することになりました。

そして当日。大学の伝手で合コンは開かれました。
久しぶりに男性とまともに話す彼女は緊張していましたが、とある男性と良い雰囲気になっていきました。
何故男性恐怖症だった彼女がその男性と仲良くなれたのかというと、お互いの好きな映画や音楽が全く一緒だったのです。
ピンポイントで同じ作品を好きということで、彼女は彼に運命を感じてしまいました。
地元も同じ地域なようで、話は尽きない様子でした。

合コンも終わりに近づき、その彼は彼女に連絡先を交換したいと言っていました。
好感触を抱いていた彼女からすれば、教えないはずもありません。
何年ぶりかに胸がときめいて「私もやっとみんなのように恋をする事ができるかも!」とウキウキした彼女を見ると、私も嬉しい気持ちで一杯になりました。

それから数日は、彼とメールのやり取りを楽しむ彼女の姿がありました。
そしてデートのお誘いをされたようで、1週間後に会う約束をしたんだと私へ報告してくれました。

デートの日、待ち合わせ時間に遅れてはいけないと思った彼女は早めに家を出たそうです。
すると彼から「少し遅れるので着いたら連絡します」というメールが来たので、カフェで待つことにしました。
そして約束の時間から15分後くらい経つと、電話が鳴りました。
「彼からだ!」
そう思った彼女が携帯を取り出すと、画面にはストーカーという表示がされていたというのです。

鼓動が高鳴り、恐怖が頭をよぎります。
でもこれから彼氏が来てくれる!そう思うと強くなれたという彼女は、思い切って電話に出ました。

「…はい。」
「今着いたよ。どこにいるの?」

電話から聞こえてきたのは、間違いなくこれから会う彼の声でした。
そう、彼は彼女のカバンに手紙を入れていたストーカー男だったのです。

「まぁ男運が無いのよね。」
その後、仲間の協力でストーカーから難を逃れた彼女はそう言い切ります。
本来モテるというのは素晴らしい魅力だと思うのですが、そう言い切れる訳ではないのかもしれません。

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