恐怖の泉

実話系・怖い話「無表情な男性の顔」

私は夢でよくない知らせなどを知ることが多いのですが、その時もそうでした。
その日は普通に疲れて11時ごろに床に就いた日でした。さほど暑くもない日でしたが、夜中寝苦しくなり、ひどくうなされたのです。

私は暗闇を見つめていました。どこを見てもただのうす暗闇で、なんとなく不気味に思っていると突如男性の顔が現れました。
暗闇の中から男性の顔がこちらを無感情な顔つきで見つめてくるのです。誰なのかはわかりません。私の目線の先1メーターほどのところに顔だけが浮かび上がっている感じで、真正面でずっと見つめられているのです。
しばらくすると虚しさと苦しさを訴えてくるような表情に変わり、また無感情な表情に戻りました。

幽霊というよりは普通の人間の顔つきなのに、その皮膚は薄暗くどんよりとしていました。その顔を3日3晩見続けたのです。

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その男性について面識はなかったと思っていたのですが、後日にニュースを見ていた時、偶然にも誰なのか判明しました。
ニュースで事故の報道を見たとき、被害者の男性がまさにその人でした。それは昔住んでいたところでお世話になった、近所の男性だったのです。

ご近所さんに気さくにあいさつされる方だったので覚えていたのですが、間違いなく彼でした。事故の具合からして即死なようでしたが、あの顔は事故に会ってしまったことへの無念さだったのでしょうか。
あれ以来彼の顔は見ていません。

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