恐怖の泉

実話系・怖い話「梅毒」

梅毒(ばいどく)とは、梅毒トレポネーマという細菌に感染することで発症する感染症です。
梅毒トレポネーマは人間にのみ感染して症状を引き起こしますが、そのメカニズムはまだ解明されていません。これは梅毒トレポネーマが培養困難な細菌で、研究が難しいことが関係しています。

古くから不治の病として人類を苦しめてきた梅毒ですが、現在では治療方法が確立しているため完治することができます。
一時は抗生剤の普及等で感染者数が激減し、過去の病気と思われがちですが、世界的にまだ流行している感染症となります。

感染経路

主な感染経路は患者との接触です。粘膜や傷のある皮膚に細菌が付着すると感染します。
妊婦が感染した場合、胎児にも移行して先天性の梅毒が表れます。輸血による感染も考えらます。
梅毒トレポネーマは人間の体内から出ると急速に死滅します。そのため物を介して感染する可能性は無いとは言い切れませんが、かなり低いとされています。

具体的な感染リスクとして性行為が挙げられるため、梅毒は性感染症と位置づけされています。
ディープキス、オーラルセックスなど含め、全ての類似性行為も対象です。とりわけ男性同士の性行為は感染確率が高いとされていますが、これは避妊具を使用する必要が無いことが要因です。

梅毒によって生じた傷には大量の菌が含まれます。それらは表から見えない部分にあるかもしれないため、感染者と濃厚な接触をしてしまう行為は全て危険を伴います。
梅毒に1度の性行為で感染する確率は30%ほどと高く、体に症状が出ていなくとも感染力があります。
このことから、梅毒は数ある性感染症の中でも蔓延しやすいものとなっています。

ちなみに余談ですが、人間が10秒のキスをすると約8000万個もの菌がうつります。

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症状

梅毒の症状は多岐に渡り進行もゆっくりですが、病気の進行具合によって特徴があり、4段階に分けられます。
第1期、第2期の梅毒患者は他人への感染力が高いです。

第1期(感染後3週間~3ヶ月ごろ)
3週間~6週間の潜伏期間(感染はしているが無症状)を過ぎると、初期の梅毒症状が表れ始めます。
感染部位に痛みのないしこりやただれが出て、リンパ節が腫れたりしますが放置しても消えていきます。
症状が治ってホッとするかもしれませんが、梅毒トレポネーマは確実に体を蝕んでいき、次のステージへと突入してしまいます。
第1期で症状の有無に関わらず、梅毒検査では感染してから4週間後からしか反応が出ないのも厄介なところです。

第2期(感染後3ヶ月~3年ごろ)
この期間には梅毒の名前の由来となったピンク色の発疹(バラ疹)を始め、体のあらゆる部位に多様な発疹が表れます。
手足にただれた発疹が出たり、あせものようだったり、ニキビ、いぼ…
時には僅かで目立たない発疹がすぐに消えてしまうこともあります。
あまりにも多様過ぎて、医師でも他の病気との区別がつきにくいと言われるほどです。
その他、発熱、リンパ節の腫れ、のどの痛み、頭痛、倦怠感といった風邪様症状、脱毛、体重減少も起きます。
しかしこれらの症状も、放置していると消失するため自然治癒したと思われがちです。
梅毒トレポネーマは抗生物質を使用しない限り、体内で広がり続けます。

第3期(感染後3年~)
現在では第3期に突入する前に梅毒と判明し治療がされるため、ここまで進行することはほとんどありません。
第3期には骨や内臓等、体の深部にゴムのような腫瘍(ゴム腫)が出て容姿が変形していき、血管や心臓、目、脳等あらゆる部位に異常が表れます。
ゴムのような腫瘍はやがて壊死して崩れ落ち、体が欠損していきます。

第4期(感染後10年~)
末期である第4期にもなると臓器に腫瘍が多発して神経も侵され、麻痺や痴呆といった症状により日常生活も困難となります。
合併症も出るなどして、やがて死に至ります。

妊婦が梅毒に感染してしまうと死産となる確率が劇的に上昇し、例え無事生まれてきても赤ちゃんが先天性梅毒となります。
先天性梅毒は最初症状が無いことが多いですが、後に様々な症状が出て重症化しやすいです。
現在の日本では妊婦検診をしっかり受診している場合であれば、梅毒の母子感染はほぼ皆無です。

治療・予防方法

治療薬である抗生剤・ペニシリンが開発されるまでは治す術がなく、梅毒は死に繋がる恐ろしい病でした。
ですが現在では死亡にまで至るケースは稀です。

幸いにも、現時点では抗生剤へ耐性のある梅毒トレポネーマは報告されていませんので、適切に治療を受ければ治ります。
自然に治癒することはないので、治療には必ず抗生剤の使用が必要です。自己判断はせず、医師の判断でしっかりと治療しましょう。

例え重症化していても、抗生剤を使用すれば回復することが可能です。ただし梅毒によって欠損した部位は元に戻りませんが…。
また完治したとしても抗体はできないため、何度でも感染する可能性があるので注意して下さい。

予防方法は、なんといっても性行為をしないことに限ります。ワクチンはありません。
それが避けられないのであれば、コンドームを適切に使用し、不特定多数との性的接触はしないようにします。
性行為をする限り感染確立をゼロには出来ませんが、対策をすることでリスクを減らすことは可能です。
見た目に異常がなくとも、ひょっとしたらその相手は梅毒感染者…なのかもしれません。

また梅毒に感染するとHIV(エイズ)への感染確率も跳ね上がるため、合わせて注意しておくに越したことはありません。
梅毒等の性感染症検査は手軽にできますので、心当たりのある方は利用してみることをおすすめします。

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