恐怖の泉

人間の怖い話「科学部の先輩」

高校生の時に先輩からストーカーをされた経験があります。
それは科学部の先輩で、私は科学部ではなかったのですが、科学部の顧問の先生と仲が良くて、時々先生とお喋りをしに実験室へ出入りしていました。

ある時、突然部長さんから話かけられるようになりました。
最初は普通に大人しめで紳士的な先輩、というイメージだったのですが、話をするようになってから2日後…。突然何の前触れもなく告白をされました。
あまりにも突然の事だったので私も驚いてしまい、そしてその頃私には付き合っていた同級生がいたので丁重にお断りしました。

先輩には申し訳なかったけれどこれで一件落着、その時はそう思っていました。しかし、これが甘かったのでした。
私はその先輩を知らな過ぎたのです。

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翌日、見知らぬメアドから本文の無いメールが何通も届くようになりました。
最初は友達がメアドを変えて間違えて空メールを送ってきたのかな?と思っていたのですが…だんだんとメールの内容がおかしな事になってきました。

主な内容は
「君のせいでお先真っ暗だ、僕は全てを君に捧げていた。」
といった感じで、しまいには
「君と一緒に死ぬ!」
とエスカレートするようになりました。メールの数は1日で100通位、電話は留守電を含め30回ほどかかってきました。
それは科学部の先輩からでした。

まず不思議だったのが、私のメアドも電話番号も教えた覚えが無いのに先輩が知っていたという事です。
私の友達も誰一人としてその先輩と関わりが無かったので、友達が教えるとは考えにくいし、顧問の先生は携帯も持たない実験一筋の女性教師だったので、先生でもありません。
他に考えられるとしたら…先輩が私の荷物を勝手に漁り、メアドを登録したとしか…。
さすがにゾッとして、ひっきりなしに来るメールや電話に怯えて精神的にも参っていた私に、友達や彼氏は協力してくれました。
友達は先輩の行動・脅迫メール・電話を私に変わってメモしてくれ、彼氏は相手を変に刺激しないようにと、私と一定の距離を取りつつガードしてくれました。

その後、顧問の先生や担任の先生の協力もあって職員会議で話題にして下さり、その先輩は停学になりました。
それ以来、先輩からの接触はなくなりましたが、卒業するまで毎日怖かったです。
ストーカーをする人の心理は今でもよく解りませんが、もうこんな経験は2度としたくありません。

この事件以来、人付き合いは慎重に行えるようにはなりました。何より、友達の大切さを本当に再確認できました。
周りの協力がなかったらと思うと…私は一体どうなっていたのでしょうか。
そして私は今でも、年上の男性は苦手です。

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