恐怖の泉

実話系・怖い話「偶然の一致」

私は看護師をしています。
私の勤めていた病院は救急患者さんは受けつけず、入院中に容体が悪くなると救急患者を受け入れる病院に搬送していました。
それでも夜勤をしていて部屋を巡回したとき、患者さんが亡くなっていたりすると、部屋に入った瞬間何ともいえない空気を感じます。
こればかりは体験した人でなければわからないと思うのですが、何かおかしいと感じると昼間に悲しい出来事があったりするのです。

ある時、具合の悪くなった患者さんを救急車で救急病院に搬送しました。その時付き添ったのが私です。
結局その患者さんは亡くなってしまいましたが、それから数日後に私が夜勤をしていると、その亡くなった患者さんが部屋に入っていく姿を見ました。
私は目を疑いすぐ部屋に行きましたが、その人はおろか人っ子一人いません。いる訳がないのです。
しかし、頭ではわかっていても目にしてしまうと
「あぁ、幽霊って本当にいるのかもなぁ」
と思わずにはいられません。

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さらに聞いた話なのですが紹介いたします。そこの病院の夜勤は看護師3人、ヘルパー3人、医者は当直という体制で勤務していたそうです。
ある日、おじいさんが亡くなりました。それから1ヶ月ほどして、その方の奥さんであるおばあさんも亡くなりました。
この状況だけ聞くと、おばあさんは後を追ったんだね、淋しかったのね…という解釈くらいで終わるものですが、あるスタッフが気づいてしまいました。

なんとおばあさんはおじいさんと同じ部屋の同じベッドでした。さらにスタッフはまったく同じメンバー。驚くことに、当直の医師まで一緒なのです。
7人のスタッフが1ヶ月後にまた揃うことなんて、ほとんどありえません。
きっとおじいさんがおばあさんに
「おばあさん、この人達に見送ってもらえたよ」
と伝えたかったのかもしれません。
そう考えると少し嬉しかったですが、この話を聞いたときは思わず鳥肌が立ちました。

病院は、不思議な出来事が本当に多く起こる場所ですよ。

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