恐怖の泉

実話系・怖い話「エキノコックス」

エキノコックスは寄生虫の名前で、あまり聞きなれないという方も多いかもしれません。
しかし実は意外と身近に潜んでおり、人間の体内に入るとエキノコックス症(包虫症)という怖い病を引き起こす寄生虫なのです。

エキノコックスは成虫でも体長約3~4mmと小さく、卵は0.03mmで肉眼では見えません。

感染経路

人へ感染する場合は、卵を口から取り入れてしまった場合に起こります。感染経路としては、エキノコックスの卵に汚染された山菜や水を飲んでしまったり、卵が付いた手から口に入ってしまうことで感染します。
エキノコックスは幼虫の場合だとネズミ、人、ブタなどに感染し、成虫になるとイヌやキツネが宿主と決まっています。
卵が産めるのは成虫だけで、人へ感染しても幼虫の状態なので、人から人へと寄生することはありません。

日本では北海道での生息が確認されていて、野生キツネの60%ほどが感染しているという報告があります。最近では本州でもエキノコックス症の報告がありますので、知識を得て注意しておくに越したことはありません。
北海道では、毎年20名ほどの感染者が見つかっています。

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症状

人間に感染した場合、エキノコックスは主に肝臓へ寄生して増殖します。初期は無症状で検査でもわかりませんが、次第に肝臓へ異常が現れます。
お腹の膨満感や痛み・不快感、腹水、発熱、浮腫、疲れやすい、黄疸が現れ、増えた幼虫は体中に寄生して増殖していきます。
厄介なのが、そうした症状が出始めるのがおよそ5~10年ととても長い事です。その間に体は蝕まれてしまい、自覚症状が出た頃では命に関わることもあります。
ちなみに早期で気づかずに放置した場合、死亡率は90%以上とかなり危険な病気です。

治療・予防方法

治療法としては寄生部分の切除が唯一確実な方法です。しかし進行してしまうとエキノコックス全てを体内から排除することは困難なので、何より予防が最も重要となります。

予防方法としては、まず手洗いをしっかりすることと、汚染の恐れがある飲食物(野草や果物、山菜、川の水等)を口にする場合は、よく洗うか加熱をしっかりしましょう。卵は100度で1分加熱すれば死滅します。
キツネや野犬には触らないことはもちろん、人の周辺に近づけないことも大事です。犬を飼ってる方は、落ちているものを食べさせないよう注意して下さい。

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エキノコックスの感染経路イラスト

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