恐怖の泉

実話系・怖い話「追って来る光」

私が大学生の頃、25年くらい前の話です。
友人は車が好きで、その日は買ったばかりのスカイラインGTRに乗せてもらう事になっており、都心から離れてドライブに行きました。

山道を登り頂上近くのパーキングで一服。深夜1時もまわっていたので、このまま山を降りたらラーメンでも食べて帰ろうと下りを走っていた時のこと。
深夜で他の車も走っていないので、友人も自慢の車を加速させスピードを上げていきました。

すると後方から物凄いスピードで近づいてくる車がバックミラーから確認できました。友人も調子に乗り、追い越されてたまるかと更に加速します。
しかしその車はどんどんと友人の車に接近して来て、近づいてくるとライトが二つでは無く一つ、つまりバイクのようだと友人が言うのです。
助手席の私も振り返ると確かに一つ。更に後方の光は近づいてきました。

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すると友人は
「あれ、ライトじゃない。人の顔だ」
と言いました。
更に友人は私に「後ろを見るな」と言います。
私も友人も怖くなり、友人は無言でスピードをあげました。

光はもはや真後ろどころか、もう自分たちの車内のすぐ背後に感じました。

ようやく街の明かりが見えて来た時に、背後の光も突然消えて私達は逃げ切ることが出来ました。
友人に聞いたところ、バックミラーに写し出された光はどんどん近づいてきてはっきりとした男性の顔となり、車の後部のガラスをすり抜けてすぐ後ろまで迫って来てたと言います。

翌日、昼にもう一度私達は同じ山道へ向かいました。すると、昨日の光が現れたその場所にはたくさんの花が供えられていました。
おそらく、あの場所で事故を起こした人からの警告だったのでしょうか…。私と友人の人生における初めての恐怖体験でした。

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