恐怖の泉

人間の怖い話「庭に足跡がついていた」

2件隣の家に空き巣が入ったいうことを聞き、防犯に力を入れることにした。
その空き巣の手口が、昼間留守にしている家の2階から侵入したということで、まずは家にだれもいなくなるときは雨戸を閉めることにした。
昼間でかけるときは部屋が暗くなるので不便だが、これも防犯の為なら致し方ない。

次に庭に音のする石を敷くことにした。踏むときゅきゅという音がして誰かが通るとわかるので安心だ。
庭の入口と、隣の家との間、台所のゴミ出しドアのそばに敷いた。玄関の鍵も思い切ってディンプルキーに変えることにした。

これで大丈夫かと思っていた矢先、夜に「きゅきゅ」という音がした。猫でも歩いているのかと思っていたが、また聞こえた。
怖かったが懐中電灯をもち、玄関から庭に廻っていろいろ見まわしたが、何も見えなかった。

この一件ですっかり家族が怖がってしまい、さらに防犯することにした。
庭のドアにはチェーンの鍵をつけ、普段はしめたままにすることにした。猫の可能性もあったので、とげのある木を買ってきて垣根の下や庭のドアの下にも敷き詰めた。

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しばらく経った頃、町内会の別の家にも空き巣が入ったとの連絡が。
そこはアパートだったが、同じく2階から侵入したようだ。
窓が割られており、警察の人がたくさんきて調査をしていた。空き巣が入った部屋は階段のそばだったので、そこが侵入場所のようだった。

そこでさらに防犯を強化するため、庭に防犯用ライトを取り付けることにした。2階のベランダの下に付け、侵入者がいたら照射するタイプのものだ。
かなり作動エリアが広く、駐車場に車をいれてドアを開け閉めしただけでも明るくなるので、感度がよく強力だ。

ここまですれば大丈夫だろうと思って安心し、空き巣の話題も聞かなくなった頃。庭の芝生も伸びてきたので、少し刈ることにした。
庭下にあるほうきを取ろうと土の上を見たら、運動靴の足跡がついていた。
大人の大きさで、家では誰も履かない靴跡だった。離れたところに2つあり、多少かすんでいたがはっきり認識できた。

明らかに外部の誰かがつけたもので、1ヶ月に掃除をしたときにはなかったのでその後についたことになる。
これだけ対策をしたのに気付かなかったので、心底驚きを隠せなかった。
1ヶ月といえば、まだ空き巣で大騒ぎになっていた頃だ。その後は何事もないが、またその足跡の主が来たらと思うと気が抜けない。

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