恐怖の泉

後味の良い怖い話「実家。」

私の実家は南の方の島なのですが、全国的に有名なお城の傍にあるマンションに実家があります。そこでの体験なのですが…。

そこにはもともと祖母が住んでいたのですが、祖母の都合で同居することになり、毎朝その家から仕事に通うようになってから1ヶ月くらいでの出来事です。
いつものように寝起きでシャワーを浴びていると、高い音で
「キ――――――――――ン」
という音が聞こえてきました。

祖母は朝から市場に行っていますので家には私一人。何の音だろうと風呂から出ると特に変わった様子がない。
不審に思いながらも風呂から出て、身支度を整えるために鏡の前に座ると…鏡の中に見たことも無い女性が僕の後ろに座っていました。

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驚いて思わず振り返りましたが、そこには勿論誰も居ません。居たらオカシイですし。
見間違いかと思い、もう一回鏡を見たのですが、やはりソコにいるんです!
そしてその女性はゆっくりと右の方を指差していまいた。

恐る恐る指されてる方を見てみたら、ソコにその女性が立ってたのです。そして今度はリビングの方を指さしてます。
どうやら何か伝えようとしてるみたいだと気づきました。

さっきと同じでリビングを見たら、またその女性がリビングで指を指しています。次は廊下。廊下の方に目をやると祖母の部屋の前に女性が立っています。
その女性は祖母の部屋を指さし、そっと消えていきました。

気になって祖母の部屋を覗いてみると、なんと祖母は倒れていました。

急いで救急車を呼び病院に連れて行ったところ、祖母は心臓の発作を起こしていたらしく、もう少し発見が遅かったら亡くなっていた可能性が高かったそうです。
きっとあの女性は僕に助けてあげてと伝えたかったんだなと思い、祖母にその話をしたら、祖母はその女性に心当たりがあるのだそうです。
ですが未だに誰なのかは教えてもらえませんが…。

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