恐怖の泉

実話系・怖い話「合宿での体験」

私が高校生の時の体験談です。
小学校から高校までバスケットをしていた私は、通っていた高校で毎年夏の合宿がありました。朝から晩まで練習の日々で、ミーティングは夜中まで続きました。

3泊4日の合宿での最終日。
その日はミーティングもなく最終日ということもあり、練習も早めに終わりました。
同じ地区の強豪チームと合同合宿で、みんなで楽しく話していました。

そんな中、トイレに行って帰ってきた女子が急に部屋の人数を数え始めました。
どうしたの?と聞くと、その女子がトイレに行ってみると、トイレが一つ閉まっていたのだそうです。
その子は自分以外に誰もトイレに行っていないからおかしいな…と思ったので、みんなのいる場所へ戻ってきて人数を数えてみたというのです。

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その合宿先は小さなところで、私たち以外の人が泊まっている事実もありません。
そして何度数えても、部屋には全員います。

興味を持った何人かは、本当かどうかトイレを見に行きました。私は怖くて行きませんでしたが、確かに一番奥が閉まっていたそうです。

そこのトイレは洋式で横向きに座る様になっていて、扉は便座の横にあります。
閉まっているということは誰かが居るはずなので、気になった先輩達は閉まっているトイレを下から覗きました。
するとスリッパがコチラを向いているのが見えたそうです。
やっぱり誰か居る、と思って立ち上がった瞬間、上から髪の長い女の子が手を伸ばしていたというのです。

先輩達は悲鳴をあげて走って戻ってきました。
何かいることは確かで、ヤバい怖い!ということで私達は早々と布団を敷き寝ることにしました。

私はというと、昔から少し霊感が強く、小さい時からよく白い女性や手のない男性、武士のような男性を見たりしていたのでなんかやだなあと思いながら目を瞑りました。

いつもは疲れてすぐ寝れるのに、その日はなかなか眠りにつくことが出来ずゴロゴロしていました。
私はドア側に寝ていて、窓際にいた先輩に目が行きました。
薄暗かったのですが、その先輩の布団の上にまたがっている子供が見えました。ビシビシと嫌な予感を感じます。

そして私の急に体が重くなり、パッと目を開けました。
そこには…私の体の両サイドに六人の子供達が座っていました。戦時中の様な格好をした子供達でした。

その子たちを良く良く見てみると、私の耳を見ている子、私の腕を見ている子、足、目、などなど、一人一人違う箇所を見ていました。
なんでだろう?と思い良く良くその子たちを見てみたら、その見ている箇所がその子たちの体にはないのです。
私は目を瞑り「なにも出来ないよ」と心の中でつぶやきました。

手に掴まれた感触がきて「あ、やばいな」と思った次の瞬間、急に電気がパッとつき部屋が明るくなりました。
目を開けたら1人の先輩が走って寄ってきて「大丈夫?」と声をかけてくれました。どうやら先輩にも見えていたようです。

それ以降そこでの合宿はなくなりましたが…未だにあの子供たちがなんだったのかは分からずじまいです。

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