恐怖の泉

子供向け怖い話「怨霊が出るテレビ」

学校が終わってA君が帰宅するも、「おかえり」と言ってくれる人はいない。

いつもそうだ。
親は仕事が忙しくて夜にならないと帰ってはこない。
姉は部活動や塾で忙しく、顔を見ない日があったりもする。
最初はそんな状況に寂しいと感じることもあったが、慣れてさえしまえば平気なものだ。

A君は帰ると、まずテレビの電源を入れるのが日課になっていた。
今日もいつものようにテレビをつける。

「あれ?音出てない…」

音を大きくしようとリモコンの音量ボタンを押すと、テレビには「音量」という文字が浮かび上がった。

「オンリョウが出るテレビ」

「怨霊が出るテレビ」

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