恐怖の泉

実話系・怖い話「早朝の侵入者」

私自身の実体験の話なので、スッキリしない部分もあると思いますがご容赦ください。

私がまだ23歳ぐらいの頃で、当時付き合っていた彼女が就職で会社の寮に入り、少し遠距離になりました。
もともとお互いの家が1kmぐらいの距離だったのですが、50kmぐらい離れた場所に彼女が引っ越しをすることになりました。

引越し後は土曜に彼女がこちらに来て、私の家に泊まって日曜に帰るか月曜の早朝に帰るという形で会ってました。
不思議な体験をしたのは、早朝彼女が帰るバージョンの日です。

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彼女は月曜に帰る時は、早朝に始発電車に乗って帰ります。そのため私は彼女を駅まで送った後家で、1時間ほど二度寝してから仕事に行くという感じになっていました。
その日も彼女を送ってから自宅で仮眠していたのですが、誰かが玄関のドアを開けて入ってきたのがわかりました。
私は寝ぼけていて、彼女が忘れ物でもとりにきたんかな?とか思いつつ寝ていました。

そしてまた月曜日がきて、同じように彼女を駅まで送り仮眠していると、再び誰かが入ってくる気配がしました。今度は廊下をウロウロしている様子で、何かを探している感じがしました。
するとその気配はお風呂場に向かったような気配があり、そのまま消えてしまいました。
相変わらず私は寝ぼけていたので、そのまま寝ました。

そんなことが5回ほど繰り返された時、その気配はとうとう私の部屋に入ってきました。
私の寝室は4畳半で狭いのですが、その気配は私の布団の横に寝そべり、笑いながら左右に転がっている感じがしました。
ここで今更なのですが、「あれ?これおかしくね?」と気づきました。

冷静に考えると玄関のカギは閉まっている(合鍵は渡してません)し、もし彼女が忘れ物をとりにきたのなら私に声をかけるはずです。
そもそも、駅まで私が送迎した彼女は、どうやって私の家まで戻ってきたのでしょうか。私の家から駅までは、車で片道10分はかかります。
仮に本当に彼女が戻ってきていたとしたら、間違いなく会社に遅刻するので私に送ってくれとお願いしてくるはずです。

こんな異常事態に今までなんで気づかなかったのか、不思議でした。ひょっとしたら、この侵入者のせいなのかもしれません。しかし、時既に遅し。
私の横では、ケラケラ笑いながら転がっている何者かがいます。
私は意を決して、後ろを振り向きました。

しかしそこには、何もいませんでした。

それからほどなくして、彼女とはなんとなくギクシャクしてしまい別れました。それからというもの、部屋に入ってくる謎の気配はなくなりました。

変に二度寝をしていたから、夢を見ていたのか?
実は彼女の生霊だったのか?
それとも何かヤバい体験だったのか?

色々な疑問はあるのですが、結局わからずじまいです。
私はまだその部屋に住んでいますが、今のところ平和に暮らしています。

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